“青く澄んだイマジネーション”

愛情そそぐ、りゆうはいらない。

貴方をちゃんと想い出にできたよ ..『ナラタージュ』

中学生の頃のおともだちと、久しぶりに出かけて来ました。

『母と暮らせば』以来かな?

嵐ファンというわけではないのですが色んな俳優さんを好きな子なので、オタク同士お話がよく合います…。

 

 

 

この映画の期待値はわりと高かったです。

理由は、予告に使われていた、タクシーから紙吹雪が飛んでゆくシーン。

あとは、主題歌が嵐ではなかったこと。

主演とヒロインが潤くんと有村架純ちゃんであることや、作詞作曲がRADの野田洋次郎であることで、ターゲット層が若干低いとは感じましたが、

ジャニーズが座長である作品のなかでは、好感を持っていました。

 

 

ですが、少し満足度の低い映画だと感じました…。

 

平坦で、なんだか守りに守った恋愛映画だったとおもいます。

「おもしろい!」なシーンが、記憶のなかで見つからない。

 

 

わたしが泉の立場だったら、葉山先生が大好きな人に、ぜったいなっていたとおもう。

いつだってやさしくて、きれいでこそばゆいあの人の目線はわたしにあるだなんて、わたしはずっとずーっとその恋を忘れられないとおもう。。

 

でも、葉山先生は曖昧でやさし過ぎてずるくて。大事なことは何も言わないの。

最後に奥さんと縁を戻すだなんて、泉の気持ちは知っていて、そばにいたくせに、

東京へ戻る前、セックスをする意味が分からなかった。

いつまで泉を傷つけるのか。

 

小野くんだって、ちょっと行き過ぎた泉の管理を。

 

登場人物、誰にも共感できなかった。

登場人物が都合のよい的外れな人物ばかりだと感じました。

 

 

 

「貴方をちゃんと想い出にできたよ」

主題歌の印象的な歌詞に、少し気持ちを傾ける。

 

“ちゃんと”とは、やはり先生への関係にどこか背徳感はあったのだろうなあ。

でも想い出にするって、一体どんなことなんだろう。

おもい出して泣かなくなったとき? あのときの必死の行動に恥ずかしさを感じなくなったとき?

それならまだわたしは、中学生のときの、あの先生のことをまだ想い出にできていない。

 

 

常に霧がかかっているようなこの映画で、わずかに射す光はエンディングテーマの歌声でした。

やっぱりわたしは、まだ洋次郎が書く詞が好きなようで、虹のかけらをここに見た気がした。

いつか泉が、幸せになれますように。

他に好きな人を無理につくらなくてもいいから、懐中時計を捨てなくたっていいから、どうかしあわせが訪れるといいなあ。

 

 

 

 

(潤くんに望むのは、泣く演技の改善。)